NBC兵器


NBC兵器とは「Nuclear」(核)・「Biological」(生物)・「Chemical」(化学)の特性を使用した
兵器の総称である。今回は核兵器に付いては次回解説するので割愛させて頂きます。


[生物兵器]
戦史上でも最も古くから多用されている戦術の一つで、古くは紀元前4世紀に敵に疫病者の
肢体を石弓で投射したアレクサンダー大王が最初とされている。
生物兵器とは細菌・ウイルス・菌、またはそれらが生成する毒素を利用し人畜に致死性或い
は悪影響を与える事を目的とした兵器の総称である。

生物兵器(B兵器)
種類
病原体
病名
潜伏期間
死亡率
細菌
炭疽菌
炭疽
1〜7日
95〜100%
処置5〜20%
細菌
赤痢菌
赤痢
1〜7日
2〜20%
処置2〜5%
細菌
ペスト菌
ペスト
2〜6日
30〜90%
処置10%以下
細菌
コレラ菌
コレラ
1〜5日
10〜80%
処置5〜30%
細菌
腸チフス菌
腸チフス
7〜14日
10%
処置2〜3%
ウイルス
黄熱病ウイルス
黄熱病
5〜10日
95〜100%
処置30〜40%
ウイルス
天然痘ウイルス
天然痘
6〜22日
24〜40%
処置6〜10%
ウイルス
オウム病ウイルス
オウム病
1〜5日
処置2%以下
真菌
フザリウム菌
マイコトキシン
ーーー
ーーー
リケッチャ
発疹チフス
発疹チフス
5〜15日
10〜40%
処置5%以下
リケッチャ
Q熱
Q熱
14〜25日
1〜4%
処置1%以下
リケッチャ
ロッキー山紅斑熱
ロッキー山紅斑熱
2〜14日
10〜90%
処置1%以下
毒素
ボツリヌス菌
ボツリヌス
2時間〜14日
60〜70%


[化学兵器]
化学兵器は第一次世界大戦で大量に使用され人道的見地から現在では使用が禁止されて
いる。 化学兵器とは人工的に生成された化学物質により人間を致死させる兵器の総称で毒
ガス兵器と同じである。
大きく分類して神経剤系・びらん系・血液剤系・窒息剤系に大別出来る。

(神経剤系)
呼吸器または皮膚浸透によって体内に取り込まれると神経伝達に支障をきたし死亡に至る

(びらん系)
目・皮膚・呼吸器に作用し細胞組織表面に傷害を与えびらんさせる。致死性は低いが火傷の
様な傷害は治療に時間が掛かり、また被害者・被害者以外の心理的ダメージが大きい。

(血液剤系)
呼吸する事によって体内に取り込まれると血液中の酸素供給を阻害し致死する。
作用が極めて早いが皮膚浸透しないので防護マスクで防げる。

(窒息剤系)
主に呼吸器系に作用し肺の粘膜からの分泌液で肺が満たされると窒息死に至る。


毒ガス化学兵器(C兵器)
系統
種類
吸入毒性
けい皮毒性
常温状態
匂い
作用の早さ
残留時間
神経系
サリン
100
0.1
無色液体
無臭
極めて早い
数時間〜1日
神経系
タブリン
400
0.4
無色液体
無臭
極めて早い
1〜2日
神経系
ソマン
100
0.1
無色液体
無臭
極めて早い
1〜2日
神経系
VX
10
0.01〜0.1
無色液体
無臭
早い
数日
びらん系
マスタード
1500
ーーー
黄色液体
からし臭
数時間
2〜3日
びらん系
ルイサイト
1500
ーーー
淡青色液体
無臭
数時間
2〜3日
血液系
シアン系(青酸)
4500
ーーー
無色気体
ピーチ臭
早い
数分〜数十分
窒息系
ホスゲン
3200
ーーー
無色気体
乾草臭
数分
数分〜数十分
 *吸入毒性及びけい皮毒性は数値が小さいほど毒性・致死性が高い
 *残留時間は気象条件に大きく左右される



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