■[Northrop Grumman X-47A Pegasus]


Photo by Northrop Grumman

[米海軍UCAV-N]
米海軍が開発を主導しているUCAV(無人攻撃戦闘機)は、「UCAV-N(Navy)」プロジェクトで、海軍の
空母の甲板から離着艦させるUCAVとなっている。海軍では、1991年の湾岸戦争後米国の地域紛争に
対処する戦略展開軍事力の主力を担う事となり、その重要性が対テロ戦争でさらに高まっているのが
現状で、結果海軍のUCAV要求する仕様は、1.8tの兵装搭載能力と精密誘導兵器を使用したピンポイント
爆撃能力、開戦劈頭で行われる敵レーダー施設やSAMサイト等のSEAD(Suppression of Enemy Air
Defence)敵防空網制圧作戦や敵航空基地攻撃作戦(Strike mission)に投入できるステルス性と攻撃
半径1100km作戦遂行能力、無人機の特性を活かした最前線の監視・偵察ミッションを行える事である。
以上の3点を基本仕様に海軍では、2000年2月よりプロジェクト・チームを立ち上げ、2001年4月より
「フェーズI」(基本設計)が開始され、ボーイング社(Boeing)とノースロップ・グラマン社(Northrop
Grumman)の2社が試作機の競作選定企業となっている。2002年からはフェーズ2に移行し技術立証
実験機の開発に2006〜7年まで掛かる予定となっている。


[Northrop Grumman X-47A Pegasus]
海軍で運用されるUCAVは、主に主要艦船及び強襲揚陸艦、航空母艦で運用され、ノースロップ・グラマン
社が開発中のX−47Aペガサスは、航空母艦で運用される無人攻撃戦闘機を目指している。
空母で運用されるX−47Aペガサスは短い甲板からの発進と着艦時の衝撃に耐え得る機体強度を確保し
つつ、SEAD任務を行える縦深進攻能力、ステルス性と武器搭載能力を兼ね備えたものとなっている。
機体構造は、ステルス性を重視した無尾翼機で機体強度を全体で確保できる全翼機としており、洋凧の様
な変形菱形の平面形でデザインされており、前翼は55度、後翼は30度の角度が付けられている。
全長8.46m(27.9ft)、翼幅8.44m(27.8ft)、全高は機首部で1.87m(6.1ft)、機体後部で1.73m
(5.7ft)、重量(作戦時)2292kg(1040lb)、最大離陸重量3483kg(1580lb)、エンジンは、プラット・アンド・
ホイットニー・カナダ(Pratt & Whitney Canada )社製JT15-D 5Cを搭載し、ステルス性を確保するため
エアーインテークは機体上面にV字型に配置されている。X−47Aペガサスは、無尾翼全翼機の為、主翼
面後縁に取り付けられた左右1セットのエレボン(昇降陀兼補助翼)
(*2)と機体方向を変える為に主翼面
に上下に開くドラッグラダー(スプリット・ラダー)(*3)が左右翼にそれぞれ1セット付けられて飛行する事に
なっている。操縦には、空母より発進後無線操縦とGPS航法装置が併用され、あらかじめプログラミング
されたフライトルートを飛行する。また、衛星通信装置が搭載され、フライトルートと攻撃目標の急遽変更
を可能としている。

(*2)エレボン(Elevon)とは、昇降舵(エレベーター)と補助翼(エルロン)とを合成した造語で、水平尾翼を
持たないデルタ翼機や無尾翼機の主翼後縁に取り付けられており、昇降舵と補助翼の二つの役割を持つ。
左右を同時に動かすと機体に前後の傾きをもたせ昇降舵として働く。左右を別々に動かすと、機体を左右に
傾け補助翼として働く。
(*3)ヨー方向に機首及び機体を左右振り、方向を変える。


現在開発中のX−47Aは、デモ実験機で国防省防衛高等研究計画局(DARPA)と米海軍が推進する
「UCAV-N」プロジェクトでは、さらに機体を大型化し武器搭載能力を向上させ、よりSEAD任務に適した
UCAVの完成を目指している。ノースロップ・グラマン社では、X−47Aで各種飛行テストを繰り返した後
に米海軍に実戦配備される「X−47B Pegasus」の開発に着手する。 B型では、A型での欠点を改善し
より機体を大型化し武器搭載量を向上させる。A型では、エンジン後方のエキゾースト・ノズルが外気導入
や赤外線放出の抑制が行われておらず、SEAD作戦ではSAMサイト等の攻撃からの対抗性が低いと
指摘されている為、プラット・アンド・ホイットニー社製(Pratt & Whitney)F100-PW-220Eの改良型が搭載
され、赤外線抑制装置の付与と出力の増大、武器搭載量の増加を図る。
着艦時に使用するアレスティング・ワイヤー・フックの強度を向上させ、無尾翼機の為着艦時の低速進入
安定性を向上させる為に主翼面積とドラッグラダー(スプリット・ラダー)を拡大し自動空母着艦装置を
より高性能化させる事としている。さらに、DARPAの「UCAV-N」プロジェクト構想では、海上より作戦を
行う空母発進のUCAVはおのずと進入経路が特定される事が予想される為、SEAD作戦を行うUCAV-N
は特にステルス性が重視され、B型の発展型では、機体を現在の艦載機程度に大型化し統合電子戦
システムIEWS(Information & Electronic Warfare Systems)と対電子戦衛星通信装置の搭載。
エンジンを偏向ノズル式に換装し飛行操縦安定性の向上と赤外線放出抑制装置の装備によってサバイ
バビリティーを向上させる。また、究極のステルス性を目指して、機体の突起物、例えばエアーインテーク
、主脚ギア収納扉、兵器倉(ウェポン・ベイ)扉、アレスティング・ワイヤー・フック(着艦フック)、各種アンテ
ナは機体下部に配置され、空母離艦後は機体を反転させ凹凸の無い平面で構成された機体上部を地表
部に向けてレーダー反射断面積(RCS)を極力抑制しSEAD作戦機として運用する。この発展型は、
ノースロップ・グラマン社では「X−47 SuperPegasus」又は「X−47B PegasusII」と呼称されている。


Photo by Northrop Grumman

Photo by Northrop Grumman
ロールアウトしたX−47A初号機。


X−47A初号機バックショット。



Photo by US.Navy

Photo by Northrop Grumman
2003年2月23日初飛行に成功するX−47A。


エレボン(昇降陀)をフルダウンさせたX−47A。



Photo by Northrop Grumman

Photo by Pratt & Whitney
生産モデルX−47Bの空母発艦イメージ。 B型に搭載されるベースとなるF100-PW-220E




[UCAV 無人戦闘攻撃機]





Produced by Mirage




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