|
「私も悩んだり落ち込んだりすることがありますが…、それと、ノイローゼの方は、どう違うのですか?」と聞かれることがあります。 私は「悩む量と質が違います」と答えます。 量とは、悩んでいる時間とその深さのことです。 ノイローゼの酷い方は、それこそ24時間悩んでいます。その苦しみから、片時も逃れることができません。いっそのこと死んでしまおうかと思っている人も少なくありません。 私たちだって思い悩むことがありますが、美味しいものを食べれば美味しいと思うでしょうし、面白いテレビを見れば、笑ったりもするでしょう。そこがノイローゼの方と私たちの違うところです。 質とは、これは説明が難しいのですが、 ノイローゼの方の悩みは、健康な方には、時に、ちょっと理解しにくいものであったりします。 例えば、「自分の鼻の先が見えて気になって仕方がない」と訴えるクライエントがいます。「そんなの気にしなけりゃいいのに…」と、人は言います。おっしゃるとおりです。でも、悩んでいる人は、そうは言われても、気になって仕様がないのです。そこで「そうは言われても…」と反論し始めると、「何をいつまでも馬鹿なことを言っているんだ」と叱られます。それで、悩んでいる人は、仕方なく、口を閉ざします。これ以上、人に言っても、理解されるとは思えないからです。 「リストラの不安を抱えている」「子どもが学校に行かなくなった」というのは、比較的誰にも理解しやすい悩みだと思います。が、ノイローゼで苦しんでいる人の悩みは、ちょっと違います。私たち健康な人には、理解するのが難しいのです。私が、悩みの質が違うというのは、そういう意味です。 健康な人はもちろん、ノイローゼで悩んでいた人も、悩みが解消されると、「あれは何だったんだろ」と首を傾げることが少なくありません。そういうこともあって、ノイローゼというのは、ますます人から理解され難いものとなっていっています。 私は、このメールマガジンで、ノイローゼというものがどういったものかお伝えしたいと思っています。 醜形恐怖症とは、とてもショッキングな症状名ですが、この症状は、「自分の顔は醜いので、誰にも会えない、会いたくない」と訴えるという症状です。対人恐怖症の一種だと考えられています。 この症状に、カウンセラーは、どう立ち向かっていったか…を、出来る限りわかりやすく、皆さんにお伝えしていきたいと思っています。 このメールマガジンが、ノイローゼで悩んでらっしゃるご本人、その周囲の方々の、一筋の光明になることを心からお祈りいたします。どうぞ最後までお付き合い下さい。 最後に、この企画は、「ええ、名前さえ出さないのであれば、どれだけ私のことを書いてもいいですよ。私の体験が皆さんの役に立つことができるのであれば、喜んで協力します」と快く言って下さったA子さんが いなかったら、実現できませんでした。A子さんの深いご理解とご協力に感謝申し上げたいと思います。
|